「江原啓之」氏について、前回の日記を書いた後、改めて彼の新しい書籍も読んでみたのですが、書籍の内容と皆さんのコメントも合わせて読み比べた結果、皆さんが明らかに誤解をしている部分もある事がわかりましたので、今回はその点について、詳しく書いていきたいと思います。
まず最初に重要なのは、彼は間違いなく「シルバーバーチの霊訓」を代表とする「霊的真理」を日本中に広めたいと思っているという点です。
ただ、彼はその為に「直接的」な方法と「間接的」な方法の両方を取ってしまった結果、「間接的」な方法の方が有名になってしまった為に、スピリチュアリストの誤解を招いてしまったのです。
詳しく御説明しますと、彼はまず、「シルバーバーチの霊訓」を代表とする「霊的真理」を広める為に、「霊的真理」の書かれた本、即ち「スピリチュアリズム本」を1冊、発行します。
しかし、残念ながらこの本は、全く売れませんでした。
それはそうでしょう、全く無名の著者が書いた本がいきなり売れるという事は、そうそうありませんから。
彼は、売れなかった原因が無名だったからというだけではなく、その内容が大半の日本人には難し過ぎたせいだと考えます。
そこで彼は、まずは日本人に「霊的」な事に興味を持って貰う事が先決であると考え、「恋愛」や「子育て」等の日常の内容の中に「霊的」な部分も多少取り入れるという、「スピリチュアル本」を発行する事を思い立ちます。
つまり、「魂の赤ちゃん」には、いきなり「米」(スピリチュアリズム本)を食べさせるのではなく、「おもゆ」(スピリチュアル本)を食べさせなければならないと考えた訳です。
・スピリチュアリズム本 → 「シルバーバーチの霊訓」を代表とする「霊的真理」の内容に沿った本。
・スピリチュアル本 → 日常的な話題を扱い、その中に霊的要素を取り入れる事で、一般人にまずは「霊的」な物に興味を持って貰う為の本。
当然そこには、「シルバーバーチの霊訓」を代表とする「霊的真理」の事は全く書かれていません。
また、彼の講演や人生相談、テレビ出演等は全てこの「スピリチュアル本」の考え方が、活動の元となっています。
という訳です。
この彼の目論みはみごと成功し、この「スピリチュアル本」は大ベストセラーとなります。
しかし、世の中の殆どの人は「この経緯」を知らずに、最初に読んだ本で、彼の全体像をイメージしてしまいます。
つまり、こういう事です。
●「魂」がまだ、「霊的真理」を受け入れるまで成長していない人達、つまり「魂の赤ちゃん」が →
・最初に「おもゆ」(スピリチュアル本)を食べた場合 → おいしいので、「江原啓之」氏は素晴らしい人だと思います。
※このタイプの人の中には、「江原啓之」氏は絶賛するが、「シルバーバーチの霊訓」を激しく批判する人も多いのです。
残念ながら、彼の「真意」が理解出来ていないからです。
・最初に「米」(スピリチュアリズム本)を食べた場合 → 消化不良を起こす、つまり内容が理解出来ず、「江原啓之」氏にあまり良くない印象を持ちます。
※「死」が、喜ぶべき素晴らしい出来事だなんて、死者に対する冒涜だ!
「江原啓之」氏は頭がおかしいのだと思う人は、このタイプです。
●「魂」が「霊的真理」を受け入れるまで成長している人達、つまり「魂の小学生」が →
・最初に「おもゆ」(スピリチュアル本)を食べた場合 → 物足りないので、「江原啓之」氏にあまり良くない印象を持ちます。
・最初に「米」(スピリチュアリズム本)を食べた場合 → おいしいので、「江原啓之」氏は素晴らしい人だと思います。
結論としては、その人の「魂」の成長度合いと、最初に「どちら」の内容の本を読んだかによって、彼のイメージは全く「逆」の物になってしまうという事です。
彼が人生相談をしたり、お守りやパワーストーンを売ったりしているのも、「おもゆ」を必要としている人々にそれを与えないのは「傲慢」であるとの考え方に基づいての事です。
私は、この考え方はこの考え方で、とても素晴らしいものであると思っています。
しかし、私の考え方とは違うという事も、既に何度も述べてきた通りです。
私なら、「おもゆ」は内容を軽くした「スピリチュアル本」を発行するという形にはせずに、別の方法で提供しようと考えます。
その別の方法が、「絵」です。
私ならまず、「おもゆ」である「絵」によって「霊的」な事に興味を持って頂き、次に「米」である「サイト」を見て頂く、という方法を取ります。
人生相談や、パワーストーンの販売は、確かに相手に一時的には安らぎを与えるかもしれませんが、それは結果的には遠回りをさせる事にも繋がってしまいますので、私はそういった方法は取りません。
これをわかりやすく説明すると、
●物質的な観点で見ると、
・人生相談をしたり、お守りやパワーストーンを売ったりする「江原啓之」氏は、温かい人
・人生相談をしたり、お守りやパワーストーンを売らない私や「心の道場」さんは、冷たい人
●霊的な観点で見ると、
・人生相談でカンニングをさせたり、お守りやパワーストーンで遠回りをさせる「江原啓之」氏は、冷たい人
・人生相談でカンニングをさせたり、お守りやパワーストーンで遠回りをさせない私や「心の道場」さんは、温かい人
という事になりますが、もちろんどちらのやり方が正しいとか、間違っているとかいう問題ではない事は、既に述べた通りです。
※「おもゆ」については、おそらく「心の道場」さんは、そもそも必要ないという考え方だと思いますので、ここは私や「江原啓之」氏と、「心の道場」さんとの見解の違う所です。
各自が、「江原啓之」氏のやり方が合うと思えば、その道を行けば良いし、「心の道場」さんのやり方が合うと思えば、その道を行けば良いし、私のやり方が合うと思えば、私の道を行けば良いし、どれも良くないと思えば、独自の道を行けば良いのです。
最も重要な点は、自分の道は他人に頼らずに、「自分で決める」という点です。
私は、自分に合わない道を批判してはいけないと思っていますし、各自の考え方も尊重したいと思っていますが、少なくとも、道に対する「誤解」だけは絶対に避けたい、というのが、今回の日記の「目的」です。
次に、「江原啓之」氏の「真意」を知りたいという方へ、「スピリチュアルな人生に目覚めるために」という書籍をお勧めいたします。
スピリチュアルな人生に目覚めるために―心に「人生の地図」を持つ (新潮文庫)
(文庫) 価格500円
http://www.amazon.co.jp/dp/4101189218/
この書籍には彼の「真意」が書かれており、この書籍を読めば、彼に対して誤解をしていた部分が見つかるかもしれません。
それに、この本「自体」が、彼が出している数少ない「スピリチュアリズム本」の中の1冊でもあったります。
最後に余談です。
彼が有名になった事で、結果的に今、彼の「スピリチュアル本」ではない方の書籍、つまり「スピリチュアリズム本」も売れ出しています。
やはり、「霊的真理」に至る「道」、「平和な地球」に至る「道」は、1つではないようです。
【追伸】
■結局、何が一番重要かと言えば、各自が「霊的に利他的な動機でその思考、行動をしている」かどうかであり、もし仮に「霊的に利己的な動機でその思考、行動をしていた」のだとしても、それは自動的にペナルティが課せられる訳だから、それを他人が直接批判する問題ではないという事に、1人でも多くの方が気付いて欲しいです。
でも、その問題とは別に、やはりもし皆さんの中に、私のように彼に対して誤解をしていた部分があったのだとすれば、その誤解は誤解としてきちんと解きたいというのが、私の今の心情でもあるし、それが今回のこの日記の「目的」でもあるという事です。
■地上の人間は、「中庸的」にではなく、「感情的」に人を判断してしまう傾向があります。
地上の人間が皆、まだ幼い魂である事を考えれば、これは仕方のない部分もありますが、自分の家族や大好きな人に対しては、たとえその人が凶悪犯罪を犯したとしても平気で「庇う」くせに、自分の大嫌いな人に対しては、その人がほんの小さな過ちを犯しただけでも、激しく「批判」する。
そんな、不毛でエゴイスティックな事を続けていたら、いつまでたっても地球から「争い」や「戦争」は無くなりません。
・自分が大好きな人であっても、利己的な部分はきちんと指摘する。(「批判する」ではなくて「指摘する」です。 「その姿勢はどうなのでしょうか?」と、自分で気付かせる方向に持っていくのです。)
・自分が大嫌いな人であっても、利他的な部分はちゃんと褒める。(自分の家族を殺した犯人に対してもこれが出来れば、その人は本物でしょう。)
たとえすぐには無理でも、こうした「中庸的」な姿勢を目指すのが、真のスピリチュアリストなのではないかと思います。
■2010年4月現在では、彼の「スピリチュアリズム本」の発行も徐々に多くなってきています。
一例としましては、2009年12月発行の「スピリチュアリズムを語る」がありますので、興味のある方がいらっしゃいましたら、是非御一読下さい。
スピリチュアリズムを語る (単行本) 価格1260円
http://www.amazon.co.jp/dp/4891948132/
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